「狂人の部屋」読了。

ハットン荘に住むソーン家と、そこに集う新しき親族たち。その家にある、百年前に起こった惨劇により開かずの間となっていた部屋。現在の当主ハリスがその部屋を開いた途端、不可思議な事件が巻き起こった……。
富豪の一族、忌まわしき伝説、密室殺人、錯綜する人間関係と、バリバリの本格ミステリ。さらにガジェットとして不吉な予言、奇怪な痕跡、秘匿の愛とコレでもかと物語に引き込まれる要素がいっぱいで、なおかつそれをもてあますことなく最大限に利用した傑作。謎と恐怖に彩られた墓場暴きをプロローグとして一気に引き込まれるプロットは秀逸。
気に入ったエピソードは、その暴かれた墓地から導かれるどうにも奇怪で、もはや滑稽な謎。ちょっと笑った。
あとラストで「百年の孤独」を連想しました。
とにもかくにも、本格ミステリ読んでて嬉しくなるほど面白かったですわ。 オススメ。

さて、次はナニ読むかな〜。そろそろ「刀語」読まないとどんどんたまってくな。「FIASKO‐大失敗 (スタニスワフ・レムコレクション)」は休みの日にガッツリ読む用として…、とか言いながら「ゴーレム 100 (未来の文学)」欲しいとか、明日中古ゲーム見に行こうとか思ってる自分テラカオス。