「“文学少女”と穢名の天使」読了。

“文学少女”シリーズ4巻、読了。
待ちに待ったななせエピソードでゴザイマス。 おかげで遠子先輩は出番控えめ。
3巻は、物語から派生する個々人の想いを紡いでいましたが
今回は、物語を最後まで見届けることを訴えます。

「わたしは本が大好きで、本を読むことで、たくさんの幸せをもらったし、慰められたし、癒されたわ。
どんな物語も、わたしは必ず最後まで読んで、味わうわ。けど、たまに思うの。この物語が、ここで突然、終わってしまったら、どうなってしまうのかしらって。
例えば、作者が、書くことをやめてしまったらって――。
それを想像すると、悲しくて、苦しくて、胸がつぶれそうになるのよ。
もし、ガストン=ルルーが、『オペラ座の怪人』を途中で終わらせていたら、ファントムは醜い怪物のままだったわ。ラウルもクリスチーヌも救われない。」
戸惑う臣くんを、黒くぬれた瞳でじっと見上げると、遠子先輩は、祈るようにつぶやいた。
「あなたも、あなたの物語を、書き続けて。
それを、あなたの歌を待っている人たちに、読ませてあげて」

あらゆる挫折や、後悔や、失敗や、悲壮や、苦悩や、不幸があろうとも、その物語が終わらない限り、絶望に溺れるべきではない。
目も耳もふさいで、救いに気付かないなんて悲しすぎる。だから、けして打ちひしがれたまま閉じこもらないで欲しい。
世界には、きっと美しく静かな夜のような、真実が必ずあるのだから。


みたいな、みたいな。
酒飲んでるから言いたい放題ですね。ちなみに素面で読んでて泣いたわい。


あと、前にもあったけど、結構さらりとネガティブなセクシャルガジェットを入れるよね、この作者。
シャイで半DTで喪ヲタなアテクシは少女に幻想を持ってるので、ライトノベルでそれをやられるときついなー。理由付けが弱いから特に…。

“文学少女”と穢名の天使 (ファミ通文庫)

“文学少女”と穢名の天使 (ファミ通文庫)