「ねたあとに」読了。

第一回大江賞受賞?だっけ。長嶋有の新作でゴザイマス。
作家、コモローと、その家族やら友人やらが集う山小屋、ナガヤマ荘。結構気温が低いので、真夏でもこたつ。
のんべんだらりと、ボンクラそうな人々が集えば、その場にあるもので妙な遊びを開始する。
ケイバ、顔、それはなんでしょう、軍人将棋(オリジナル)etc…。 人間は、遊んでいる。


もう、ページ開いてナガヤマ荘の見取り図の注釈で
1.かっこいい製図机
って時点で「長嶋有」って感じ。
普通なら「1.製図机」で済ませるトコをわざわざ「かっこいい」って一言付け加える感じ。
続いて「2.小さめのソファ」はともかく、「3.アルミサッシ(開閉スムース)」とか、たまらない。(なにがだ)
さらには「5.二段だけの階段」とか、普通はわざわざ明記しない。意識もしないかもしれない。
そんな、そこここになんともいえない目のつけ方をする。なんだかおかしくて、ほっこりする。


んで、読んでいって、あることに気付く。って言うか、よくよく考えたら最初から気付くべきだ。「ジャージのごとく」で。
先日「ゲームデザイナーのヲネミツさん」でふいたが、読み進めていって冒頭の人物紹介の「相田カズトC」が誰かに思い当たり、キャラクタライゼーションに爆笑。
フロイトか。
あと、面白かったやり取り

コモローさんもさー、白血病で恋人が死ぬピュアな小説書いてさ、二百万部くらい売ってドラム叩ける練習スタジオを地下に作ってよ」とコウさん。
「そっちこそ、お母さんが死ぬ超ピュアな小説で三百万部売って、近所にスタジオ建ててくれよ」
変な押し付け合いだ。実際にはジュウゴマンブだってはるか彼方だと言うのに。


って言うか、ファミ通連載のエッセイ本はいつ出るんだと、公式サイト行ったら、それ以前のゆるさでどうでもよくなりました。
あと、本当にムシバムのブログがあってもう脱帽。

ねたあとに

ねたあとに