「“文学少女”と神に臨む作家」上下読了。

土日を使って読了。
上巻は舞台を整えるので終了。ななせの五百十円がちょっと重くね?と思った俺は間違いなくモテない。
下巻にて、流人君の行動が加速。おまえはもっと行動に思慮を持て。
心葉と遠子先輩のアルト=ハイデルベルグの朗読あたりからもうページをめくる手が止まらない。
今までの物語が一気に収束を始めます。

打ちのめされ、抉られ、倒れても、生きているかぎり変化は訪れる。歯を食いしばり、覚悟をきめて、一歩踏み出せば――。

人の心は複雑で混沌としていて、、愛も憎しみもどろどろに溶けあって、はっきりと形を見せることはない。

絶望にうずくまる人たちの手を優しく握り、三つ編みの文学少女が語ったことは、無邪気な夢物語ではない。闇を知り、痛みを知りながら、それを乗り越えようとしている一人の少女の、あたたかな励ましの言葉だったのだ。

「ねえ、泣かないで、
胸を張って、
笑って、
見つめて、考えて、
立ち上がって、一人で歩いて」

人は、自らの物語を紡いでゆく。
人は、様々な物語を消化する。
自らの物語に、絶望や、苦悩や、困難や、迷いに立ちすくんだ時、消化し、血肉となった物語に救われ、助けられ、立ち上がることが出来る。
また、歩き出すことが出来る。
だから、自分は物語が大好きで、これからも物語を求めながら、自らの物語を紡いでいく。


いくぞこんちくしょー。