「鬼の跫音」、「“文学少女”と恋する挿話集1」読了。

どちらも短篇集だったのでサクサク読み進む。

鬼の跫音

鬼の跫音

初・道尾秀介でゴザイマス。コラムの花道でトヨザキ社長がイチオシしてたので、試しに購読。
なんというか、話の構成が色々と凝っていて凄い。
ホラーと言うか、サスペンスと言うか、始まりからすでに壊れていて、さらに崩壊が訪れそうで、冷や冷やするんだけども、
絶妙なタイミングのずらし方でかなり驚く。ストーリィ構成の妙技でもってずらすタイミングが多岐にわたるのが凄い。
お気に入りは「犭(けもの)」のラストと、タイトルの元になったであろう「冬の鬼」の遡る日記という構成。
特に後者は、応用すればブログ形式の小説とか出来るなァ。
雰囲気とフォントで、最近読んだ平山夢明を思い出した。
“文学少女”と恋する挿話集 1 (ファミ通文庫)

“文学少女”と恋する挿話集 1 (ファミ通文庫)

これまた短編集。サイドストーリィ集と言ったほうがいいか。
“文学少女”風に言うのならば、色んな種類の入っているバラエティ・チョコレートみたいな作品。
香ばしいアーモンドや柔らかなグミや甘酸っぱい苺なんかが微笑ましいくらいあまいチョコレートでコーティングされてるの。
中にはほろ苦いビターチョコや、ウィスキーボンボンなんかも入ってて、油断できなかったりするのだ。
…イマイチだな。 そんなに食べ物に詳しくないしなー。
特に、甘酸っぱい苺味の物語は「〜病がちな乙女」で、2000年も前から女の子は恋の病に胸を高鳴らせているってのがもうもう、あまずっぱーいよー。っつって。


しかし、心葉はななせ以上のツンデレであるなァ。もしかしたら一番かわいいキャラなのでは。