「変愛小説集」読了。

ヘンテコな作品の翻訳を手掛ける岸本佐知子による「変愛」をテーマに編訳したオムニバス。

変愛小説集

変愛小説集

樹木を熱烈に恋する「五月」から始まる「変愛」小説集。
恋愛を解体し、さまざまな構成要素を純化し、特化させ、思わぬ組み合わせにてラブストーリィを綴ったりラブストーリィじゃなかったりを紡ぐ「変愛」の数々。
男について苦言を呈するバービーの「あなたたちみんなジャック・ニコルソンよ!」がツボに入る。
たった5ページで、これ以上ないほどの衝撃を与える「お母さん攻略法」にノックアウトされる。
そして、最後の最後を飾る「母たちの島」の何とも言えない読後感。
変な愛の物語なのか、愛が変なのか。