「人生解毒波止場」読了。
最近、幻冬舎文庫で文庫化しだしたうえに、町山智浩さんの解説がつくということで「因果鉄道の夜」に続き講読。
- 作者: 根本敬
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2010/12/01
- メディア: 文庫
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前者は人が見逃していた、気に留めていなかったものを収集するのに対し、後者は人が目を逸らし、見ないようにしているものに入り込んで、記録する。
電波な人や、浮浪者、ゴミ屋敷、身障者、秘宝館、ディープ・コリアetc...読んでいて、よくもまァ、こんなに変な人たちと、変な出来事にめぐり合うものだと思うが
逆に考えると、如何に自分がそれらから目をそらしているのか、ということに気付かされる。
まるで、見世物小屋のようにそれらをフリークスとして楽しんでしまった後、根本敬によるあとがきにて、自分の立ち位置を揺さぶられる。
そして、その根本敬の覚悟を裏付ける町山さんの解説に、アタマの中が渾沌となる。
こうまでして、「でも、やるんだよ」と有言実行しているのか……。空恐ろしいものがある。