『砂に咲く花 女子少年院「丸亀少女の家」にて』読了。

タマフル経由で手に取った本。

植民地と児童文化 植民地教育史研究年報 13

植民地と児童文化 植民地教育史研究年報 13

砂に咲く花

砂に咲く花

未成年犯罪者である少女たちが、少女少年院にて詩作を学び、言葉を紡ぎ、世界を知る…。
詩作によって思考と思想を得て、人と繋がり、世界に目を向け、己を知るくだりは、ある種のビルドゥングスロマンにも思える。
ある少女の日記による独白と少女たちの詩の連なりにドキュメンタリ性を読み込み、少女少年院の少女たちの詩作を読み込み、
その少女たちの詩作の経緯を知り、その傾向をかみ砕き、そして再び詩作に目を向ける。
言葉の連なり。少女たちの内面が描き出される詩のリアリティ。
言葉を紡ぐことによって、世界を知る。


時代と文化を超えて連なる一つのビルドゥングスロマン
言葉の、チカラ。