幻獣辞典消化中。

バジリスクについて、17世紀にケペードが「バジリスク」というロマンスを書いており、その中にある文で、

お前の姿を見た者がまだ生きているとするなら、お前の話は全部嘘だ。なぜならその者がまだ死んでいないのなら、その者はお前の姿を見たはずがない。もう死んでしまっているのなら、見たものの話をすることなどできない。

これ、よくある怪談や都市伝説の反証ですね。  っていうか、どんなロマンスやねん。これ。

乗馬の技はホメロスの時代のギリシア人に知られていなかったので、彼らがはじめて出くわしたスキタイの騎兵が馬と一体であるように思われたと言うふうに推測されている。南米征服者(コンキスタドール)たちの騎兵隊もインディアンにとってケンタウロスだったといわれる。プレスコットの引用している一文にはこうある。
乗り手の一人が落馬した。するとこれまでその動物を一体だと思っていたインディアンたちは、それがバラバラになったのを見ると恐れおののいて逃げていき、獣がふたつになったと仲間たちに大声でふれまわり、このことを不思議に思うようになった。ここに神の秘められた手を感じることが出来よう。なぜならこの出来事がなかったら、彼らはキリスト教徒を皆殺しにしたかもしれない。
しかしギリシア人はインディアンと違い、馬には馴染んでいた。ケンタウロスは上手くこしらえられたもので、無知から生じた混同ではなかったの言うのが当たっていよう。

えー、お前らはインディアンを馬鹿にしすぎだと思います。 馬にのっとる事ぐらい分かるわ!
あーでもアレなんかな、バカみたいにヨロイやら装飾品くっつけて一体化してたらわかんなくなるのかな。

  • 合成獣系にはよくあることですが、キマイラは語り手によって何と何を合成しているか変わるらしく、時とともにキマイラは《奇想天外(カイリメック)》なものになってきたらしい。それについて、

ラブレーの有名な洒落(「虚空でブンブン騒ぎ立てるキマイラは第二次一般概念を食いうるか?」)は、この変化を明確に示している。

……ええ、まったく分かりません。んで、注釈がついているんですが、

『パンタグリュエル物語』第二の書七章に列挙されている書名の一部。渡辺一夫氏訳では「虚空ニ瞑想乱舞スル奇迷羅ハ果シテ物象偶有属性ヲ喰イ得ルヤ?」なお「第二次一般概念」は大三の書十二章にもでてくる言葉で、岩波文庫版三五二ページに詳しい注がある。

とのコト………わかんねぇよ!教えろよ!!
とりあえずパンタグリュエル物語〈第2之書〉 (ワイド版 岩波文庫)は分かった。コレ、読もうとは思わないなァ。
あとググって見たらWikiなんかよくわからないのが見つかった。

  • 一八七五年チリーのサンティアゴで出版されたソロバベル・ロドリゲスの『チリー語辞典』にのっているチリー人の想像力によって培われた動物たちの口承伝説から笑える鳥。

リカントは金銀の鉱脈にエサを探す夜行性の鳥である。金を常食とする種は翼を広げて走るとき(これはとぶことができない)、翼から黄金の光が輝くのでそれだと分かる。銀を食べるアリカントは、当然、銀の光で見分けがつく。
この鳥が飛ぶことのできないという事実は翼のためではない。翼は完全に正常である。そうではなくて、重い金属を常食とするために咀嚢(そのう)が重みで下がっているからだ。空腹だと、この鳥は迅速に走る。満腹だと、這うのもやっとの事である。

まず食い物で肉の色が変わるって、お前は鮭か。 そして、飛べない理由。
翼に問題はないのに空腹ですら飛べないんじゃ鳥を名乗るな。


さて、つづきつづき。 次はなんだろな〜。