「俺 勝新太郎」読了。
パソコン立ち上げるとついつい夜更かししてしまうから、週に一度ほどノーパソコンデーをつくるかしら。
昨日、半日昼寝してたのでうっかり宵っ張りでネットしてたら徹夜となりました。なんという…。
つー訳で本日はパソコンを使ってませんでした。多分。
んで勝新の自伝を読了。
座頭市見たことないんですよねー。見たいけど、DVDボックスとか出てねーかしら。
勝新が幼少の頃、馬に乗って散歩してる天皇と皇太子を直視すると眼が潰れるよと親に言われて、でも気になったので顔を上げたら眼が合ってしまい
母親に「眼があったけど潰れないよ」ときいたら「眼が潰れるかどうかはもう少したたないとわからないよ」といわれて
時がたって大人になったら本当に座頭市をやるようになっちゃった。ってエピソードがかわいい。
あと13歳にして淋病になるは、兄弟と穴兄弟になるわと、アグレッシブすぎる。
そして金の使い方がハンパない。京都の店なんておいら一生縁がないよ。恐ろしすぎるよ。
俺は借りたものを返してない。そのかわり、貸したものも返ってこない。だから向こうも信用しない代わりに、、こっちはどうだっていうと、こっちはまだ信用している。どうしてかっていうと貸した人からは返ってこないけど、全然関係ない人たちから、色々な形で返してもらっているから。色んないい思いをさせてもらっちゃっている。
だから俺は世の中を信じてるんだけど、世の中が俺を信じてない。
かっこいい…。そして豪気。そらパンツにマリワナしこむわ(関係ない)
あとちょっと面白かったのがライティングについてちょっとした一文。
フィルムには感情がない。正直すぎるくらい、写らなくていい物まで写してしまう。光がなければ写らない。いいライティングをすると、いい影が写る。自然の光で写すと、フィルムの素顔が写る。自然の光の前に人間を立たせると、フィルムの素顔がなくなり作り物のような影が出てくる。人間が自然になれないから、自分の影まで作る。善人だ、悪人だ、自分はいい父親だ、悪い親父だとすべて作る。
ひとつの哲学でもあり、撮影についての経験知識でもあるなァ。これは面白い。
「フィルムには感情がない」って表現はなかなか的を得ていると思う。
- 作者: 勝新太郎,吉田豪
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