「阪急電車」読了。

なんか、さくさくと読み進めますわい。

阪急電車

阪急電車

阪急電車線の、今津線の駅を舞台とした異色の連作短編。
宝塚駅から始まり、宝塚南口駅、逆瀬川駅、小林駅、仁川駅、甲東園駅門戸厄神駅、西宮北口駅ときて、そこで折り返し。今度は西宮北口から宝塚へと行く。
んで、それぞれの駅の中で様々な人々がすれ違い、出会い、別れ、時が過ぎ、日常が流れていく。
どこにでもある、日常の連なりと積み重ねの中に、大小さまざまな喜怒哀楽がからまり、ほつれてゆく。
それに気付き、受け止め、乗り越え成長してゆく人々と、己がせまい世界で目を閉じ、耳をふさぎ、口ばかりで、ただひたすらにイタズラに日常を浪費する人々。
願わくば、世界を楽しめる人に、世界の楽しさを気付かせられるような人に、なりたいなァ……とか。


それはそうと、白いドレスの女性の話は女性作家ならではのエピソードだよなー。恐ろしいよ。どっちも。
もし自分が男の立場なら、ほいほい中だしするね。そしてまんまとハメられるね。ハメたつもりがハメられるってねー。 ……こういうコト言ってるからダメなんだろうな。


そういえば高校生時代に、電車の下り際にラブレターを渡して行った男性と、呆然としてソレを受け取った女性をみたことがあるよ。あの時はいいものを見たなァと思ったわ。
その後の展開なんか知らないが、できれば楽しい事になってればいいなーと。
追記:読書メータに上記の「どこにでもある、〜なりたいなァ……とか」のコメントを添えて読了記録をつけていたら、14歳の女子にナイスマークを戴いて舞い上がっております。
リンクたどってブログを覗いてみたら、フォントちっさくて改行多めの少女チック構成。おっさん萌えましたぜ。
とはいえ、あんまりこんな事言ってると、また消え去ってしまいそうで戦々恐々。