「"文学少女"と恋する挿話集2」読了。

昨日から二泊三日の視察旅行に行っている父親の変わりに出荷作業。
出荷先のセンターで、持っていった本を読了してしまい、ヒマになったのでついでにもう感想書いちゃえ。

“文学少女”と恋する挿話集 2 (ファミ通文庫)

“文学少女”と恋する挿話集 2 (ファミ通文庫)

本編の裏側でいじましく綴られていた、森ちゃんと反町君のぴゅあぴゅあらぶストーリー。ああ、人死にが出ない恋バナっていいよね……。


自分の名前にコンプレックスを持つ森ちゃんは、入学した高校で無愛想ながらも絶世の美少女である琴吹ななせと出会い、仲良くなる。
そして、ななせのことを目で追う少年、反町君に気づき、その報われない恋を応援しようとするが……。


そして、反町君はひょんなことでうまくいかない自分の恋を"文学少女"こと天野遠子先輩にアドバイスを(強制的に)受ける。
天野先輩からアドバイスとともに薦められる詩集に、困惑しつつも目を通す反町君は、一気にはまってしまい……。


いやー普段、読書をしない青年がうっかり恋煩いの最中にポエムに手を出すとどういうことになるかがわかります。ギリギリですぜ。
そして、微笑ましい恋愛譚のなかに差し込まれる4人の詩人とその詩は、恋愛の試練と相俟って、人を成長させてきます。
ラストのタゴールの詩は素晴らしすぎる。


なにげに心葉が珍妙な受難にあってますが、ななせの切ない心情をかんがみるに、そんぐらい耐えやがれと思う。