「鉄騎兵、跳んだ」読了。

文学賞メッタ斬りにて、佐々木譲氏が直木賞受賞した際に言及されたデビュー作を含む初期短編集。

鉄騎兵、跳んだ (文春文庫)

鉄騎兵、跳んだ (文春文庫)

いやー、素晴らしい青春小説だった。 表題作から、スピード感のあるモトクロスレース描写に、効果的に差し込まれるエピソード。
文字通りの疾走感に、試合の結果を超えた「何か」を感じることができる。 続く「246グランプリ」も、勝負や結果よりも、それに至り、そこに感じ入るものが深く残る。


青春の疾走は、なにも手に入らないかもしれないが、その瞬間だけは確かにある。