「CHATHERINE〜ラプンツェル奇譚〜」読了。
アトラスのHDゲーム第一弾「キャサリン」のオリジナルノベライズ。
CATHERINE?ラプンツェル奇譚? (DMC NOVELS)
- 作者: 柄本和昭,アトラス
- 出版社/メーカー: 一迅社
- 発売日: 2011/07/22
- メディア: 新書
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これがビックリするほどクオリティ高くて、掘り出し物感がマッハ。
ゲーム会社でゲームプランナを務めるフレディが主人公。 このゲーム会社での上司のクソっぷりがすがすがしくて、フレディへの感情移入がスムースに。
上司や同僚、主人公の恋人の言動など、オリジナルキャラのキャラクタライゼーションが絶妙。特に上司・ダリルは殴りたくなるほどリアル。
そしてキャサリンと悪夢の展開が原作を踏襲しつつ、少しずつ齟齬を生じさせ、違和感をフックとして物語の推進力とさせてゆく。フレディの恋愛観やトラウマを小出しにして物語を保たせてる。
また、原作のキャラの配置もきちんとキャラクタを立たせて物語に介入しつつも、出しゃばり過ぎないバランス感覚が絶妙。
そしてシナリオの根幹と原作ゲームへのつながりを一ひねりしてリンクさせた結末はお見事。
この技量はなかなかのものだと思う。