「ゴランノスポン」読了。

町田康短編集。第一編がどうにも消化しにくくて長らく積んでたんだけれども、飛ばして第二編目から読んでみたらすらすら消化できた。

ゴランノスポン

ゴランノスポン

小市民が手前勝手な自分ルールで自分の世界を確立して、その中で溜飲を下げる小賢しさ、愚かしさ、滑稽さをこれでもかと見せつけられて、読んでてマジへこむ。
表題作はまだ無軌道な若者の未熟さとして距離を置けるが、「一般の魔力」の、己が身の周りには目をそらし、セカイを糾弾して悦に入る小物っぷりがわがことのように恥ずかしい。
他人を腐して自らを一角の識者でございと悦に入る小市民さを露呈してて、読んでてつらい。つらかった。