「遠野物語remix」読了。

京極夏彦新刊、久しぶりに購読。

遠野物語remix

遠野物語remix

予想というか、期待としては「嗤う伊右衛門」や「数えの井戸」のような、換骨奪胎ものだと思って読み始めて肩すかしをくらったけれども
一本一本が短いからと、原本を通読して読みこぼしていたディテールやニュアンスが、京極節による絶妙な現代訳で分かりやすくなってておもしろい。
3つのパート分けは、柳田国男の伝承採集の3段階にそって分けてるのかな? テーマやエピソードでまとめられているのも読みやすかった。
様々な伝承を聞いたままに書き記されているが故に、それぞれの話に、色々な考察や妄想がかきたてられる。
なかなか新鮮な形式の書籍だった。


でも、やっぱ、換骨奪胎ものの長編を読みたいなー。