「トポロシャドゥの喪失証明」読了&「ナツノクモ」再読。

最近ネットに釘付け気味だったのでちょっと自制する。いや、今つなげてますが。取りあえず先日購入した「トポロシャドゥの喪失証明」を読了。上遠野浩平最新作で御座い。つい先日久々のブギーポップ新刊出したと思ったらコレですよ。刊行ペースに波があるなァ。出るだけマシですがね。
さて今回はトポロジー(移送幾何学)を題材として、世界の記号化、伝達化、世界観のつながり方を綴ったような、ただの気のせいのような(なんだそりゃ)
相変わらず、わかったような、わかんないようなな物語でした。
表層的なトコでは、研究所での会話にしずるさんシリーズのしずるさんを隠喩する話題があったり、十中八九「統和機構」であろうつながりがちょいと見え隠れ。

あと、先日最終巻が刊行された「ナツノクモ」を一巻から再読。半分だけ読もうと思ってたら最後まで読んでしまいました。だって4巻、5巻が盛り上がってくるんだモノ。特に5、6巻の「嚆矢」エピソードは秀逸。
物語は近未来のMMORPGが舞台。オンラインゲームの中に作られたカウンセリングのためのグループ(通称、動物園)で現実世界を巻き込んだ事件が発生し、世間の好奇の目にさらされる。グループが消えるまでの3週間、彼等を守るために一人の廃人プレイヤーキラーが雇われる。(wikiより引用)
各々の行動原理で動物園を探索、破壊しようとするプレイヤーを大規模に消滅してしまったために、動物園の悪名は更に広がってしまう。
斥候として偵察に出かけた3人の動物園関係者は、フィールド上でガラの悪いプレイヤーにからまれた新参魔道士を助ける。そのお礼にと、彼らのギルドに招待してもらう。
ソコは義憤によって動物園を破壊するために募った大魔道士たちの大型ギルドだった。更に発動に隙ができる大魔法をサポートするために、これまた熟練の騎士団と提携を結び、一大イベントとして「焼き討ち」を計画していた。ギルドの代表や、新参魔道士たちは何の邪気もなく、迷いもなく、自らの正しさに誇りを持っており、そうとは知らず、その一大イベントに3人を招待する。
あー、なんか、全然つたわらねー気がする。ようはアレですよ。敵味方の転換ですよ。正義の不安定さですよ。違うか。もうね、この新参魔道士が思いっきりハリー・ポッターハーマイオニーなんですよ。大魔道士ギルドのトップはダンブルドアをもじってるし、騎士団の団長も、名前忘れたけど、この集団、思いっきりハリポタなんですよ。しかもすごい微笑ましいグループで、それぞれがとてもいい人で、コミカルなの。なのに、彼らのイデオロギーは揺ぎ無く動物園を排除するんですよ。あまりにも強大な彼らをどうにかして排除しないと、自分達の守りたいものが消えてしまうわけですよ。そこで、動物園の腹黒ブレインのとった手段がまたエグいんだ。もう泣いた。ボロボロ泣いた。


ところで最終巻ラストのオンナノコってだれ?

ナツノクモ 8 (IKKI COMICS)

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