「球体の蛇」読了。

今日も今日とて、出荷先にて読了。わりあいすぐに読めたなー。けして消化しやすい内容ではなかったけれども。

球体の蛇

球体の蛇

文学賞メッタ斬り!の紹介にて興味を持つ。 序盤は、主人公とサヨとの不穏な回想にひきこまれる。チーちゃんのエピソードは読んでて絶句した。
そして、主人公の悪癖にひきこまれるうちに思わぬ展開を迎え、何度も嘘と沈黙と瑕疵を負いながら、袋小路に追いやられる。
逃げ場のない過去に追い込まれる主人公に訪れる結末は……。


いやー、読み進めていく度に救いがなくなっていく多重構造のシナリオから、一気に表題につなげるラストはすばらしい!
傍観的な距離感がありながらも、最初から最後まで緊張感が途切れることない物語で、読了後はどっと疲れたけれども、面白かった。


また読みたいような、もう読みたくないような…。