「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」3巻読了。

アニメにて、大幅に改変されたエピソード。 原作読了。

今まではテーマやガジェットを用いて妹・桐乃との関係性を描いていたのに対し、今巻はその妹すらガジェットとしてクリエイタの慟哭を描いたように受け取った。
嫉妬を抱えずにはいられない凡人の慟哭と、それを踏まえての矜持にグッとくる。


自分の過去を振り返って、恥じ入り、後悔し、懊悩するも、それは消し去りがたい自分の軌跡。
過去の自分を拒絶するのではなく、世界との折り合いの付かなさに苛立ちながらも、「それはそれ」と受け入れて、自分の糧として世界へとタチムカウ踏み台にする勇気を、
もろく、つたなく、いたいたしいけれど、それは今の自分を形成するのに不可欠だったと受け入れる意地を持つ。
それを矜持として、無慈悲な現実に膝をつきながらも、立ち上がろうとするマイノリティに、エネルギィをもらえる……そう、受け取った。