「月と蟹」読了。
前回と今回のラジカントロプス2.0の文学賞メッタ斬りを聞いて、直木賞を取るだろうと予想して講読。
授賞発表までに読み終わるかなーと思ったけど、受賞直前のTwitterとニコ生に気を取られて結局今日読了。
- 作者: 道尾秀介
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/09/14
- メディア: 単行本
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こども時代の浅慮な軽薄さと、矮小で不自由で袋小路な世界の絶望でのあがき。
ヤドカリや、「ね」や、手紙や、自転車などのガジェットやエピソードのセレクトが、リアリティとノスタルジィを効果的に演出し、物語を彩る。
世界に対する自分の行動による、思いもよらない成り行きに、少年は試練を受ける。
怠惰に状況をやり過ごしていては気付かない通過儀礼に、少年は身を呈して立ち上がる。
世界を、知る。
いやー、結局直木賞をゲットいたしましたね。よきかなよきかな。