「二度はゆけぬ町の地図」読了。

西村賢太週間である。

すごい。酷い。こんなに駄目人間すぎる人生の一かけらを、これほど精緻にユーモラスに客観的に書けるなんて、不思議すぎる。
こんだけ理路整然と自らを振り返ることができるなら、普通そこから成長できるだろうに、歪みなく歪んだままに歳を重ねられるなんて…。
拘置所エピソードの、花見を通り過ぎるシーンや、出所する際に別れの言葉をもらうシーンが、最底辺の状況なのにもかかわらず、一種、抒情的なえも言われぬ感慨が浮かぶ。


ちなみに母親や、姉の旦那さんは西村賢太を「風俗の人」と認識してました。
テレビ凄い。