「るろうに剣心」鑑賞。

ジャンプ漫画の実写邦画かー。あァはいはい……と思ってたら、意外と評判良くて気になったのであった。世代だし。

ちょっと期待しすぎた感があって、粗捜しをしてしまったけれども、シナリオを考えるとかなりの構成力に舌を巻く。
また、プロローグの戊辰戦争から、作中の時代背景描写の、陸軍演説シーンから縁日シーンの規模に、今の邦画にこれほどのバジェットがかけられるのだと安心と興奮を覚えた。
さらに剣劇アクションも白けることなく、しっかりと緊張感とカタルシスを得られる演出、アクション、カメラワークが施されていた。無駄に飛び上がるシーンが思案どころだったけれども。
配役に関しては個人的には斎藤一と武田観柳の演技が申し分ない。特に武田観柳はパンフレットを読む限り演出、アドリブともに物語への効力が秀でている。
苦言を呈するとすれば主演、剣心の言い回しの違和感と、クライマックスの二面性の演じ分けに加えて、薫の術を破ったうえでの説得ゼリフの力量のなさがモニョる。
まァ、このあたりはテレビアニメ脳の、ドぐされ声優ヲタク野郎の妄想かもしらん。

とはいえ、一から十までよく出来ていた邦画だった。
もっともっと冒険してもらいたい出来だった。