「石原慎太郎を読んでみた」読了。

文学賞メッタ斬りにて、因縁浅からぬトヨザキ社長が真っ向から元都知事に挑んだトークショーの書籍化。

近年の都知事芥川賞選考委員での言動が目立つ石原慎太郎の、小説家としての作品を真っ向から批評する。
小説家としての石原慎太郎を知らない自分が、なるべくニュートラルに、石原慎太郎についてと、その作品に対しての指針を示してくれるのが興味深い。
どうしても今の時分では、センセーショナルさを求めるメディアによる、突飛な言動と恣意的な情報示唆による恣意的な印象が目立つので
そことは違うベクトルで、各々が名を上げて真っ向から取り組む文芸評はとても面白かった。


おかげで、石原慎太郎の生い立ちからの小説家への成り立ちや、石原裕次郎との関係性。
また、小説家としての特色や、時代においての立ち位置と立ち振る舞いの客観性という視点の例を、面白おかしくつづられていておもしろかった。


いや、しかし、スットコ小説はおもしろそうだなー。