「銀の匙」鑑賞。

荒川弘酪農学園コミックを、「さんかく」「純喫茶磯辺」の吉田圭輔監督が実写映画化!
「さんかく」や「馬車馬さんと、ビッグマウス」が気にはなるけれど、邦画ゆえにどうにも足が向かなかったので、これを機に鑑賞。

メインは豚丼なんだろうなーと思ってみてたら、意外な伏線が張られててえ、それ回収できんの? もしかして続編決まってるの?と思ってたら、
しっかりと脚本がアレンジされてて、一本のオリジナルな映画としてちゃんとできてた。 豚丼への愛着とか、搾乳事故とか、ちょっと端折られてるなーと思わなくもなかったけれど。
そして何よりもスクリーンいっぱいに広がる北海道の農場! 往年の西部劇でシネラマいっぱいに広がる荒野のシーンのような広大なスケール感が素晴らしかった。
また、本物の動物による画面の説得力は、実写映画の強みだと思う。アニメで弱かった、ばんえい競馬の馬の大きさといったら。


予告であった胸の谷間もそうだけどちょいちょいはさみこまれる健康的なフェティッシュ描写がキュートだった。この監督だしね!
あと冒頭の八軒の回想シーンで、進学校の受験戦争に押しつぶされそうになった同級生として、あの、俺たちの「おっまたー」こと武文が! おかげで八件が前田にしか見えなかった。


そのまんますぎるタマコはもとより、常盤やアキ父などのキャラクタのキャスティングが素晴らしすぎる。違うけどあってる!! っていうか竹内力ハマりすぎ。


結構いい映画だと思うし、聞いた話だと宣伝も結構うってるらしいけれど、集客がかんばしくないという話を聞いてなんでだろうなーと考えてみて、
パンフレット読んでたら「この物語は冒険でもラブストーリーでもスポーツでもなく酪農の現場を描くという異質なストーリー」という紹介をよんで、あ、だからか。と。
男性アイドルグループの人が主演だけど、別にカッコよく描いてるわけでもないし、漫画好きはあまり実写映画にいいイメージないしな……。
あとは監督経由で映画好きが身に来るぐらいかな……。 なんだかなー。