「そこのみにて光輝く」鑑賞。

ムービーウォッチメンで評価が高かったので鑑賞。

SRサイタマノラッパー3やサウダーヂのような、地方都市に寄り添う闇に巻き込まれる人々の弱さと、家族への希望と呪いを描きだす。
文化的に停滞しているかのような寂れた地方都市で、映し出される人々の貧しさと愚かさと、おかしさと愛おしさ。そして、日常にある悪。
町内や商工会、地元の顔役の権力や、粗暴で素朴な言動とコミニュティに、自分の身近な地方自治体の暗黒面を垣間見る。
「達夫」「達夫」と、ひとなつこくまとわりつく拓児の、バカ可愛さ。そして、バカな顛末へのやるせなさ。
地方都市の閉塞感に絶望する老女のような顔から、まるで恋する少女のような顔まで表現できる池脇千鶴という女優の素晴らしさ。
クライマックスに照らされる表情に、タイトルがしみわたる。


あと、パンフレットがサイズは小さいのに活字がびっしりでものすごいボリュームだった。 こんなの初めて。