「生きてるものはいないのか」鑑賞。

そして久しぶりの映画のハシゴである。ハシゴって言っても、「おとなのけんか」が16時ぐらいで、こっちが21時からだったから、いったん帰宅して夕飯食って風呂入った後に再外出。

石井聰亙あらため、石井岳龍としての最新作。 これまた舞台が原作。
大学病院を舞台に、人々が突然、痙攣を起こして怪死する症例が、時間差で、無差別に広まる。 大学のサークル仲間や三角関係の男女、病院関係者や患者。そして…。


こちらも舞台が原作と言うことで会話の妙が素晴らしい。
冒頭の三角関係のカーディガン男子のボンクラ頓珍漢っぷりや、サークル仲間らしき女子大生3人の上の空で上滑りのまま続く会話の応酬。
そして間の取り方や視線の行方で少しずつトーンを落ちつけて、不穏な空気が垣間見える中、何かの冗談かのような些細な前兆から、あっという間に広がる突然死。
この序盤の痙攣して突然死する際の周りの反応がリアル。先日、実際に知人が癲癇で痙攣を起こした時があって、突然の出来事に何をすればいいのか考えられなくなった。
突然死が認識され始めてからの戦々恐々とした展開の中にも、要所要所に笑いが入れられてて、感情が揺さぶられまくりでもう、何が何だかとなる。
死に際にも容赦なくディスコミニュケーションをぶち込んでて、どうにも乾いた笑いにホホをひきつらせる…。


あとミキ役の田中こなつが可愛かった。