「桐島、部活やめるってよ」鑑賞。

米光さんあたりの影響で原作を読んでいた小説が映画化かつ、わりと信頼できる筋で評価がよかったので突撃。

ほんっと、この予告篇がまっっったく食指が動かない予告動画で、危うく見逃すところだった…。


原作既読ではあるけれど、まァ、がっつり忘れていたので新鮮な感じで鑑賞。
冒頭の金曜日の繰り返しにちょっと首をひねりながら、それを推進力に見ていると、様々な人々の、コミニュティの、狭い学生空間における世界があることが飲みこめる。
そして繰り返された金曜日により固められた各コミニュティの地盤から、一足飛びで動き出す、思春期の流動。
「桐嶋」というマクガフィンに振り回されるコミニュティと、「桐嶋」と関係がないコミニュティ。
そのふたつが、交わり、反応がおこり、クライマックスがおとずれる。
そして、狂騒の後、成長する…。


もう、高校生たちの一挙手一投足が真剣で馬鹿で拙くて精一杯で、甘酢っぱすぎて青春脳がやばい。
映画部がいとおしくていとおしくて。前田涼也はもちろん、武文も。橋本愛がトラップすぎる。
でも、運動部を筆頭としたイケてるアンチクショウどもにも愛おしさと切なさと何かしらを思えるようになって、
ああ…もう、自分は思春期を俯瞰してしまうようになってしまったんだなァ……と、しみじみと…。


野球部のキャプテンの積み重ねが、ラストのドラフトのくだりで炸裂して真っ先にそこで泣いた。
見終わった後に鑑みるに、アレは映画部の前だの「映画監督にはなれない」とついになってるんだろうなァ…とぼんやりと。
そして、その両方を受け取った菊池宏樹が迎えるラストシーン。  あまずぅ〜〜〜!!!