「愛、アムール」鑑賞。

久しぶりに時間が空いたので、映画を観に行く。 シネマハスラーのお題だし。

ファニーゲームで悪名高いハネケに初挑戦。 まァ、全然毛色違うらしいけれど。
平日18時に見に行ったら、おばちゃんとおばあちゃんが観客の半数。あとは映画好きの男性でした。 まァ10人もいなかったけれど……。


一から十まで、過剰な演出を抑えたソリッドな作りで、それゆえに老老介護のリアリティが詳細に、繊細に、なおかつ情動的に映し出されていたと思う。
冒頭に結末を見せ、その結末への道のりが丹念に撮られていた。 要所要所にピアノの演奏曲が重要なファクターとなって流れるのも、多義的な機能を持っていたと思う。
ペースト状にした食事を与えるシーンが特に印象的で、あそこだけでほろほろと泣けてきましてん。 不器用な手つきなのがまた切ない。
ラストへのくだりの流れもまた、涙なくしては見られなかった。 あの昔話からの、冒頭の結末に至るまでの下準備。
そして序盤の物語と重なり合う象徴的なシーン、そして、娘のシーン。 静謐にとざされたエンディングも、余韻をゆっくりとかみしめられた。


さーて、ファニーゲーム見るかなー。