「ソーセージ・パーティ」鑑賞。

下ネタつながりというわけではないけれど、ド下ネタ映画を鑑賞。

レゴムービーを食材にして、チームアメリカをぶっこんで、スモーキングハイでかき混ぜたようなクレイジーな映画。
予告のイロモノ感どころじゃない本編のアレさをまとった風刺と、うちあげシーンのアガり具合マジぱない。18歳以上なら見るべき。それ以下もがんばれ。
ただし、ただのイロモノ下ネタコメディではない。
「神」と呼んでいる人間に「天国」へと連れて行ってもらうことを夢見てスーパーの棚に並んでいる食材たちが目の当たりにする現実は、無慈悲で残酷な死だった。
コレ、死ねば極楽、天国に行くことができると信じている人間への強烈な風刺だ。 しかもその夢の仕組みが中盤で明かされるくだりも超皮肉。
ラバシュとベーグルがどこの国の食料なのか(見てれば大体わかるけど)を意識して物語を追ってみると、この作品が宗教映画であることに気づける。
全体にファニーなギャグからどぎついジョークがまぶされているけれど、ストーリィの根幹は神殺しの英雄譚なのだ。


とはいえ、ラストの打ち上げシーンは最高にお下劣でクッソ笑うんですけどね。

「ふしぎな君が代」「間違ったサブカルで『マウンティング』してくるすべてのクズどもに」「魚はエロい」読了。

ふしぎな君が代 (幻冬舎新書)

ふしぎな君が代 (幻冬舎新書)

タマフルにて「世界の軍歌」特集で博識を披露した辻田真佐憲による「日本の軍歌 国民的音楽の歴史 (幻冬舎新書)」に次ぐ幻冬舎新書第二弾。
なにかとイデオロギーの矢面に立たされては好き勝手に利用される日本の国歌「君が代」についての考察。
国歌としての成り立ち。その変遷。そして今なぜこうも過剰に好き嫌いが激論を交わされるのかを冷静に研究、考察し、一つのシンプルな答えを提言してくれる。
余談ながら、諸外国における国歌の取り扱いの差に、思わず蒙が啓ける。 ああ、そういうものなのか。


これまたロマン優光による「日本人の99.9%はバカ (コア新書)」に続く日本サブカル解体新書。
地方の片隅でヲタクくずれのサブカルかぶれと感じている自分が、サブカルとおたくの時代の流れを学ぶのになかなか興味深い話だった。
中森明夫岡田斗司夫の関係とか知らなんだった。プロレスにもアイドルにも明るくないし、サブカル女子界隈も詳しくないからただただ興味深かった。
映画秘宝がらみからの、水道橋博士町山智浩さんのしたまちコメディ映画祭の騒動はTwitterでほぼリアルタイムで追ってたので、そのあたりはよくわかった。
町山さん、もともと権威や権力に無邪気に中指つきたててきたタイプの人なので、影響力が高まると言動に責任が生じて、無邪気でいられなくなるというジレンマが。
そこらの権威をまといだした元アナーキィ気取りと違って、町山さんは自分が悪いと気づいたらすぐに謝る事ができる人なのでまだ大丈夫だとは思うけれど。
色々気をつけてまだまだ頑張ってほしい所存なのでした。


〈オールカラー版〉 魚はエロい (光文社新書)

〈オールカラー版〉 魚はエロい (光文社新書)

タマフル24時間ラジオの新聞ななめ読みコーナーにて、細かく広告ネタを拾っていた宇多丸さんが見つけた本。
この本自体がタマフルのサタデーナイトラボで特集されててもおかしくない内容。 その後たまむすびにてゲスト出演されてました。
魚の生態をエロいという視点でまとめた知的で痴的な面白本。フルカラーの綺麗な海の写真と、ど下ネタな海の現場感の緩急にシビれる。
海に出て漁師や釣り人、ダイバーなどと交流を重ね、おおらかな下ネタに染まっていったからか、はたまた元からなのか、要所要所に下ネタがぶっこまれるのが現場感ある。
サザエの中身がエロすぎてテレビで流せない話がバカすぎる。 テレビが。

「七人の侍 4Kリマスター版」鑑賞。

先週見に行こうとしたら満席ですごすごと帰る羽目になったので、改めてネット予約をして鑑賞リベンジ。

七人の侍

七人の侍

5分の休憩をはさんでまるまる3時間の大長編。 腰を据えて見に行く。
さすが3時間の大ボリューム。 農民の苦悩。侍集め。個性的な侍たち。農民との交流。対野武士策。若い恋。そして圧巻の防衛戦。
いろいろありすぎてなんもいえねえ。

ダウンロード専売ゲーム「Unravel」「Never Alone」「Contrast」「Escape Plan」プレイ。

晴れてPS4を手に入れ、いままで気になってたけれどPS3ではプレイできなかったダウンロード専売ゲームができる!
と思ったけれど、いざ思い出そうとすると全然覚えていないという。あれ? とりあえず自分が好きなパズルアクション系で探して面白そうなのを購入。

「Unravel」
横スクロールパズルアクション。 ちいさな毛糸人形のヤーニーが毛糸ワイヤーアクションで屋外を冒険する。 海腹川背的な。
サイズ的にはちびロボ。ゲーム的にはLIMBO。雰囲気的には洋画「クーキー」が好きな人にオススメ。
実写化と見紛うばかりの北欧の大自然の中を小さな視点で冒険できるのが楽しい。 一通りクリア。



「Never Alone」
アラスカのイヌイット文化を舞台に、少女とホッキョクギツネのコンビネーションパズルアクション。
コンパクトなゲーム性ながら、TIPS的に教えてくれるイヌイット文化や民間伝承が趣き深い。オーロラは死んだ子供の幽霊のようなものという考えは泣ける。
童話がモチーフになってるらしく、ちょいちょい不思議な演出があるが、クライマックスの日本むかし話的展開はぎょっとするやらほほえましいやら。
クリアかつトロフィーコンプ。 まァ、普通にクリアしてちょっといくつかのチャプターやり直せばすぐとれる。



「Contrast」
1920年ヴォードヴィル風ヨーロッパ(よく知らない)なフィルムノワールの世界観、キャバレーやサーカスに彩られた夜の街で、
影の中に入り込めるイマジナリーフレンドを持つ少女の一夜の冒険が繰り広げられる。 雰囲気めちゃいい。
主人公二人以外はすべてシルエットとして映し出され、夜の街は不思議な空間に浮かぶ箱庭のような世界。
設定について考察しだすと、いろいろ妄想できそう。 一通りクリア。



「Escape Plan」
チビとデブのふたりを捜査して、一部屋ずつ脱出していく面クリア型パズル。
もともとPS Vitaのソフトだったみたいで、コントローラの傾けや、タッチパネル操作などをPS4用に移植してて、ちょっと違和感。
ゲームシステム的にも据え置きハードではなく、携帯機でちょこちょこやるタイプかな。 これはちょっと選択間違えたかも。


さて、ちゃんとフルプライス系のゲームも買わないとなー。何買うか知らん。

「疫病と世界史」下巻読了。

背伸びして手を付けてたノンフィクション。 ようやっと読了。

疫病と世界史 下 (中公文庫 マ 10-2)

疫病と世界史 下 (中公文庫 マ 10-2)

疫病のメカニズムがわからず、突然の病による無情な死が横行する宗教的前時代から、だんだんと科学や技術力が進化し、医学による光明と、
相反して陸路、海路の移動技術力向上によって引き起こされる疫病の猛威の拡大を繰り返し、病気を制圧していくと
健康な成人が増えることによって、社会のありかたが変化していく様に感動すら覚える。


広域な作物の生産により、個人による家畜の管理が可能になったおかげで、人よりも血のおいしい乳牛にマラリヤを媒介する蚊が寄り付くようになり、
しかも牛はマラリアにかからないため、こうしてマラリアは根絶されていった……。など
また、コレラが猛威を振るう恐怖の時代に、その恐怖を利用して排泄物処理のために上下水道の改善を強行できたこと。
長い航海でのビタミン不足によって引き起こされる致死性の高い壊血病にはレモンやオレンジなどの柑橘類が必須だったが、高価だったために、
安価であまり効果のないライムをやたらと摂取されたおかげで「ライム野郎」とのあだ名をつけられるイギリス海軍


今現在に至る高度な医療福祉に感謝の念がわいてくる読書体験だった。
ワクチン否定派クソ馬鹿ド低能とかは読むといいと思いました。