「図書館革命」読了。

いろいろあって、ようやく借りた図書館戦争シリーズ(本編)最終巻。読了いたしました。

図書館革命

図書館革命

えーっと、デートして、手をつないで、キスをして、告白して、結婚しました。おわり。 え?言論統制?なにそれ?


まァ、それはそれとして、なんというか、「メディア規制」と「ミリタリ」と「恋愛」と、言いたいコト、かきたいコト、やりたいコトを、これほどうまく混ぜ合わせて書き上げることができるなんて。
まァ、ミリタリに関しては演出程度だし、自分も詳しくないので置いておくとして、メディア規制についての言説で印象に残ったのは

「例えば片手落ちという言葉を使うと身障者差別だと投書が来る。辞書を引けば身体的な特徴を示す言葉ではなく、二つの事案のうち片一方しか考えていないような不公平な処置やえこひいきを表す言葉だとはっきり書いてあるにも関わらずね。前後の文脈を考えればそれが差別のために使われた言葉ではないとはっきりわかるにもかかわらず、いろんな言葉に対してしたり顔でそういう指摘をする人々は当時からいたのです。これにまず校閲が屈する。差別と解釈される恐れがあるから望ましくない、という指摘が来る。盲撃ち、盲船、按摩、乞食……物語の状況や時代背景も考えず、読者の圧力で出版内部から単語レベルでの自主規制が始まる。」

確か図書館戦争で「盲撃ち」って単語が出たとき、真っ先に奥付を見た。昔の作家の本によくある「ことわりがき」みたいなのがないかと思って。
んで、何もなくて「ああ、この作家は本当に戦ってるのだな」と思った。

「この世に『正しい』検閲なんて存在しない。検閲には必ず為政者の恣意が反映される。たとえどんな悪書であろうと、、それを実際に見て判断する権利を国民は持っている。もちろん、それで不利益を被る国民がいる場合はその表現物の扱いに慎重になるべきだが、その救済の判断は司法にゆだねられるべき問題だ。」

今、「児童ポルノ法」ってどうなってんだっけと思ったら
【児ポ法】 自民党・葉梨氏「ジャニーズ上半身裸は『1つの思い出』だからOKと考えている。ジャニーズがアウトになるのは民主党案」
もう、なにがなんだかわからないことに。


……っていうか、メディア良化委員会って、あの宗教団体じゃね?政党もってるし。
今、ちょっと恐くてひよりました。


んで、恋愛シーンなんですが、初っ端カモミールデートですよ。初めての一杯を大切にする堂上教官。
メガネをプレゼントできなくて愚痴る堂上教官。次のデートに思いをはせる堂上教官。お見舞いに来てくれなくてむくれる堂上教官。


なんつーか、おあずけくらった子犬みたいになってるんですが。堂上教官。なんだこの可愛さ。
舌かんで死ぬる。