「アクト・オブ・キリング」鑑賞。

ゆきゆきて神軍」以来の衝撃的なドキュメンタリー映画

インドネシアで行われた大虐殺と、未だ政権を握るその実行者たち。 国の英雄と謳われている本人たちに、その行為を、映画として再演してもらう。
ハリウッド映画が大好きなアンワルは1000人以上を殺害したその行為を、自信を映画の登場人物のように嬉々として演じ、カメラにおさめる。
映像作品として様々なエンタテインメントを盛り込みつつ、自らの殺害行為を、加害者として、時に被害者として再現し、映像として見返した時に、何を見るのか。
一つの村を襲撃し、焼き払う、大スケールの虐殺行為を再現し終え、現実に立ち返った瞬間に何を思ったのか。
かつて自分が行った「尋問」の被害者を演じた時に、何を思い出したのか。


好々爺然としたアンワルが、かつて何を行い、今、何を思うのか。
クライマックスに聞こえる音は、きっとしばらく耳から離れない。